2020-07-11 15:51国際

個人投資家拡大、顧客保護に批判=株アプリ「ロビンフッド」活況―米

 【シリコンバレー時事】米国で、「売買手数料ゼロ」と使いやすさを売りにする株取引アプリ「ロビンフッド」が活況を呈している。新型コロナウイルス対策による外出規制の影響もあり、個人投資家の裾野を拡大することに貢献。一方、金融知識の乏しい若い世代を高リスク取引に誘い込んでいるとの批判もあり、利用者の急増とともに顧客保護体制に厳しい視線が注がれている。
 カリフォルニア州に本社を置くロビンフッドは2013年に設立。売買手数料を無料化し、証券業界に価格破壊を引き起こした。30歳前後の顧客を中心に支持を集め、口座数は昨年12月に1000万件に到達。今年だけで300万件以上増加し、このうち半数は投資初心者という。
 相場にも無視できない影響を与えているとされ、売買を追跡する情報サイトはプロの投資家も注目する。一方、ゲーム感覚で売買を促し、初心者が投機的な取引にのめり込んでしまう危険性が報じられている。
 「こんなリスクを負うつもりはなかった」。6月、20歳の男子学生の自殺が波紋を広げた。株のオプション取引で73万ドル(約7800万円)の損失を出したと思い込んだことが動機とされ、遺書にはロビンフッドへの怒りが記されていた。ただ、実際には決済完了前の経過画面を見て誤解した可能性が高いという。
 事件を受けて、ロビンフッドの共同最高経営責任者(CEO)2人は「悲劇に打ちのめされている」とのコメントを発表。投資について理解を深めるコンテンツの充実や画面表示の改善を約束した。
 3月には相場が大きく変動する中、システム障害で取引ができなくなり、損害賠償を求める集団訴訟が起こされた。この障害で86万ドルの損失を出した男性(32)はニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し、ロビンフッドは「株に無知な人々に対し(取引を)あまりに簡単にした」と指摘した。 
[時事通信社]

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