2020-07-09 15:41国際

米石油企業破綻、29社に倍増=生産急減、シェール苦境続く―4~6月

 【ニューヨーク時事】新型コロナウイルスの感染拡大による原油価格の低迷で、米シェール企業の苦境が深刻さを増している。米法律事務所ヘインズ・アンド・ブーンのまとめでは、4~6月の石油・ガス関連企業の経営破綻は29社となり、前期から倍以上に急増した。
 原油価格は持ち直しつつあるが、「負債の多いシェール企業にとって十分ではない。かなりの数が経営破綻へ向かう」(同事務所)とみられている。
 原油価格の代表的指標の米原油先物WTIの価格は、新型コロナが欧米で広がり、経済活動の停滞が始まった3月に急落し、4月下旬には初のマイナス価格となった。シェール企業など石油各社は大幅に生産を縮小。耐えきれなかったシェール開発の先駆者でもある大手のチェサピーク・エナジーは6月下旬に破綻した。米原油生産量は6月以降、日量約1100万バレルと、縮小前に比べ15%程度減少している。
 シェール企業の多くは、2008年の金融危機後の低金利を背景に、借金でコストを賄ってきたため、財務基盤が弱い。生産縮小に追い込まれると、資金繰りが悪化するケースが相次いだ。WTI価格は、経済活動再開の進展に伴い、最近は1バレル=40ドル前後まで回復したが、シェール企業の採算ラインは40~50ドルとされ、厳しい状況が続く。
 米石油業界では、早くも生産回復への動きが出始めている。ただ現在の価格上昇は、米国も含む各国の大幅な生産減によって支えられており、米エコノミストは「生産を増やせば、再び下落に転じかねない」と指摘している。 
[時事通信社]

最新ニュース

写真特集

最新動画