2020-07-07 20:04政治

政府と東京都、食い違いあらわ=小池知事の「都民移動自粛」―新型コロナ

 東京都内で再び感染拡大を示す新型コロナウイルス対応で、都民に「他県への不要不急の外出遠慮」を求めた小池百合子知事と、経済活動の停滞を懸念する政府の立場の違いがあらわになっている。背景には、国と都道府県のどちらがコロナ対策で主導的な役割を担うのか、あいまいさが残っていることも影響している。
 小池氏の発言が飛び出したのは、4日に行われた西村康稔経済再生担当相との会談後だ。都知事選投開票を翌日に控える中、記者団に言明した。
 東京都内の新規感染者数は連日100人を超える。7日には「都外への外出についてはお気を付け下さいという配慮をお願いしたところだ」と強調。都政を預かる責任者として傍観していられないとの危機感を隠さなかった。
 そんな小池氏の動きに政府は神経をとがらす。西村氏は6日夜、小池氏と電話で協議し、都の状況について「市中感染が広がっているわけではない」として、移動自粛の方針転換を促した。
 政府側が小池氏に異論を唱えるのは、段階的な社会・経済活動の再開を進めているからだ。6月19日から全国での移動自粛を解除。夏の休暇が本格化する8月に向け、観光業などへの振興策「Go To キャンペーン」の調整を急ぐ。政府高官は「ウイルスと付き合いながら経済活動すると言っているのに、出過ぎだ」と不満を示す。
 都と国のずれは初めてではない。緊急事態宣言が出された4月には、幅広い業種に休業を求める方針だった都に、政府が待ったをかけた。
 新型コロナ対策の根拠となる改正新型インフルエンザ対策特別措置法では、外出自粛や休業などへの協力や要請・指示を出せるのは都道府県知事と定める。一方、政府は特措法に明記された都道府県などに対する「総合調整」権限を根拠に、全国的な休業要請などを主導してきた。
 政府関係者は「どちらの話を聞けばいいのか、都民は混乱したのではないか」と指摘。「今後、感染症対策の強力な司令塔が必要だという議論になるだろう」と述べ、特措法見直しの論点になるとの見通しを示した。 
[時事通信社]

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