2020-07-07 18:30国際

トランプ氏、対「過激左翼」に活路=政権苦境で分断戦略―米大統領選

 【ワシントン時事】11月の米大統領選まで4カ月を切り、トランプ大統領は人種差別に反対するリベラル勢力に「過激左翼」のレッテルを貼って、対立を際立たせる構図を前面に打ち出してきた。保守の支持基盤を奮い立たせると同時に、再び感染が拡大し始めた新型コロナウイルスの失策を覆い隠す思惑がありそうだ。
 トランプ氏は、奴隷制度に関わった歴史上の人物の銅像破壊が各地の人種差別抗議デモで相次いでいることについて、3日の演説で「左翼の文化革命」「極左ファシズム」と糾弾。6日には、先住民差別との批判がある大リーグ球団「インディアンス」などの名称変更の動きに関し「強さに由来するチーム名を、政治的正しさのために変えようとしている」と非難した。
 米メディアが、リベラル勢力との「文化戦争」と呼ぶトランプ氏の言動は、過激化する抗議デモへの保守の根強い警戒を反映している。保守系FOXニュースの人気キャスターは「暴力的な狂気がこの国を歩き回っている」と抗議デモへの不安をあおっており、トランプ氏の言動に影響を与えているという見方がある。
 新型コロナでは南部と西部を中心に拡大が止まらず、自ら主導してきた経済再開の旗色は急激に悪くなった。世論調査の支持率では民主党のバイデン前副大統領に劣勢を強いられており、行き過ぎた抗議デモへの民意の反発を、反転の足掛かりにしようと躍起だ。
 トランプ氏はこれまでも、政権運営に行き詰まると「反移民」を前面に出し、保守の支持を強化してきた。ただ、大統領選の勝利には支持層の拡大が欠かせず、共和党内からは「話す中身と国民へのアプローチを変えなければ負ける」(クリスティー前ニュージャージー州知事)と、路線転換を求める声も出ている。 
[時事通信社]

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