2020-04-01 18:35経済

景況感、7年ぶりマイナス=大企業製造業、宿泊も打撃―コロナ拡大で3月日銀短観

 日銀が1日発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業製造業でマイナス8と、前回2019年12月調査のプラスマイナスゼロから8ポイント悪化した。悪化は5四半期連続で、7年ぶりにマイナスに転落。新型コロナウイルスの感染拡大により、企業心理が急速に冷え込んでいる。非製造業でも宿泊など観光業や飲食業への打撃が深刻だ。
 政府はコロナ拡大を受けて、緊急経済対策を今月中に策定する。日銀も3月の金融政策決定会合を前倒しし、金融資産の購入拡大といった追加緩和を実施した。ただ、政府の外出自粛要請や東京五輪・パラリンピック延期の影響が本格化するのはこれから。景気の先行き懸念が強まる中、一段の対応を求める声が強まるのは確実だ。
 大企業製造業では、「自動車」がマイナス17と、東日本大震災直後の11年6月以来の水準まで落ち込んだ。需要の減少のほか、中国での生産活動が一時停止したことで部品を調達できなくなったことが響いた。「繊維」はマイナス17で、暖冬による冬物衣料の販売不振のため前回から20ポイント低下した。中小企業製造業もマイナス15と、13年3月以来の低水準となった。
 一方、大企業非製造業の業況判断DIはプラス8。これまで堅調さを保っていたが、前回調査(プラス20)から12ポイント低下した。コロナ拡大に伴う訪日外国人の急減を受け「宿泊・飲食サービス」がマイナス59と過去最低の水準となり、下落幅も最大の70ポイントに達した。遊園地や劇場を含む「対個人サービス」もマイナス6と、31ポイント下落した。
 20年度の大企業全産業の設備投資計画は前年度比1.8%増。全規模全産業の20年度想定為替レートは1ドル=107円98銭、1ユーロ=120円29銭だった。
 DIは業況が「良い」と回答した企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いて算出する。3月調査の回答期間は2月25日から3月31日まで。 
[時事通信社]

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