2020-02-19 07:44スポーツ

ハネタク追う「国産選手」=足立、次のスター候補に―カヌー・オリパラ2020

 カヌー界に新たなスターが生まれるかもしれない。スラローム男子カヤックシングルの足立和也(山口県体協)。2016年リオデジャネイロ五輪は出場を逃したが、その後の成長は目覚ましく、五輪初出場となる東京で上位進出が期待される。
 16年と17年のワールドカップ(W杯)で3位に入り、昨年9月のW杯最終戦は5位。日本連盟の塩沢寛治第1強化部長は「カヤックでW杯の表彰台に立つなんて今まで考えられなかった」。第一人者の「ハネタク」こと羽根田卓也(ミキハウス)でさえ、銅に輝いたリオ五輪後はW杯のメダルに届いていない。
 幼稚園の時からカヌーに親しみ、強豪の駿河台大に進んだ。一皮むけずに悩んだ頃、現在も指導する市場大樹コーチに声を掛けられ意気投合。「学生をしながらでは差は埋まらない。何とか世界と戦いたい」と大学を中退し、山口県にあるコーチ宅に寝泊まりする競技漬けの生活が始まった。
 スラロームの本場は欧州。羽根田ら大半のトップ選手がスロバキアやスロベニアに拠点を置く中、日本で鍛える足立は異色の存在だ。「世界のトップを目指して練習していたら、あっという間だった」。29歳にして持ち前のパワーを生かす技術とメンタルを身につけた。
 操るカヌーは一般的な欧州メーカーのものではなく、国産の特注品。レーシングカーを開発する静岡県御殿場市の企業とタッグを組み、「レースをよく分かっている会社。細かいニュアンスも伝えられる」(市場コーチ)との信頼関係を築いた。国際大会では他国の選手にうらやましがられるという。日本で支えられた感謝を胸に、足立は「羽根田選手に4位と3位は天と地の差と言われた。メダルを取れるように頑張りたい」。ミスを恐れない強気の攻めを武器に、夢見た東京五輪のコースに挑む。 
[時事通信社]

最新ニュース

写真特集

最新動画