2019-10-23 12:21社会

元看護助手、再審無罪確定へ=検察側、有罪立証断念―大津地裁

 滋賀県東近江市(旧湖東町)の湖東記念病院で2003年に死亡した男性患者=当時(72)=に対する殺人罪で懲役12年が確定して服役後、大津地裁で再審開始が決まった元看護助手、西山美香さん(39)について、検察側が有罪立証を断念する意向を弁護側に書面で伝えたことが23日、分かった。弁護団が記者会見で明らかにした。西山さんの無罪が確定する見通しとなった。
 弁護団によると、検察側は書面で有罪立証について新たな立証は行わないとの方針を示した上で、1回で結審し、年度内に判決を出すことを求めた。自白調書などについて証拠排除決定がされても異議を申し立てない考えも示した。
 再審公判に向けた検察側と弁護団、地裁との三者協議は19年4月に始まり、検察側は解剖医の尋問などを行い争う方針を伝達。しかし、9月の協議で一転、新たな証拠を提出しない意向を示した。
 西山さんは04年7月に逮捕され、公判で否認に転じたが、一審大津地裁は05年に懲役12年を言い渡し、07年に確定した。
 再審請求審では大阪高裁が17年12月、弁護側が提出した医師の鑑定書を根拠に、「男性は致死的不整脈で自然死した疑いがある」と指摘し、再審開始を決定。今年3月に最高裁で確定した。
 西山さんは会見で、「うれしい半面、これまで検察側が抗告してきたのはなぜなのかと感じる。いち早く無罪判決がもらえたらありがたい。両親も普通の老後を送れる」などと話した。
 大津地検の高橋和人次席検事は「有罪立証のための新たな立証はせず、裁判所に適切な判断を求めることとした」とのコメントを発表した。 
[時事通信社]

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