2019-10-15 19:17社会

浸水車両、廃車も=北陸新幹線、完全復旧遠く

 台風19号による千曲川の氾濫で、北陸新幹線全体の3分の1に当たる10編成120両が浸水した。被害の程度は不明だが、走行に関わる装置が集まっている車両下部の台車が水に漬かっており、すべてが廃車となる恐れもある。復旧作業開始のめどもたっておらず、完全復旧には時間がかかりそうだ。
 浸水したJR東日本の長野新幹線車両センター(長野市)は15日夕になっても避難指示が解除されておらず、「被害が確認できない」(JR東)状態。同社はセンターの安全を確認した上で、車体などの調査に入る方針だ。
 浸水は新幹線の台車部分の大部分に及ぶもよう。機器には防水設計が施されているが、長時間の水没に耐えられるか見通せず、安全な走行が確保できるか不明だ。「中に水が入ってしまうと使えない」(部品メーカー)といい、大規模な交換や修理が必要になるとみられる。
 また、客室部分も浸水した可能性があり、その場合、シートなどの交換も必要となりそうだ。
 新幹線の車体や部品を製造するメーカーからは「部品の交換や修理は大規模になりそうで、そう簡単ではない」との声が聞かれた。JR東が持つ部品在庫で対応できずメーカーに発注することになれば、修理にはさらに時間を要することになる。
 北陸新幹線の製造費用は1両で3億円程度という。仮に10編成120両車両すべてが廃車となれば、被害額は車両だけで300億円を超える計算。当面は残りの3分の2の車両で運行するため、全線再開後の運転本数は5割程度になり、利用者への影響の長期化は避けられない見込みだ。 
[時事通信社]

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