2019-10-09 09:15World eye

稽古場まで片道8時間、ブラジルの草分け力士 国際大会に向け気合

【サンパウロAFP=時事】ブラジルでアマチュア力士として活躍するルイ・ジュニオールさん(25)は2週間に1度、地元ロンドリーナからサンパウロまで片道8時間、車を運転して稽古に通っている。≪写真はブラジル・サンパウロで相撲の稽古に励む力士のルイ・ジュニオールさん、中央奥≫
 ブラジルには日本国外で最大の日系人コミュニティーがあるが、相撲はまだ新しいスポーツで、稽古に行くのも簡単ではない。だが、ジュニオールさんは「(稽古場までの往復には)かなりお金もかかるけれど、それだけの価値はある。本当にうれしい」と話す。
 体重160キロのジュニオールさんはブラジル国内の重量級で10回優勝し、南米全体でも3回優勝した。
 日本以外では唯一とうたう公共の土俵がある「ミエ・ニシ」ジムでは毎週稽古が行われており、ジュニオールさんは中心的存在になっている。ジムでは異なる階級の力士約10人が男女一緒に稽古に励んでいる。アジア系の選手は一人もいない。
 だが、ブラジルのアマチュア力士は日本の大相撲の力士のレベルには遠く及ばない。
 「技術的にかなり難しいので、自主的にトレーニングしなければならない。正しい技術を知っていても、稽古をして間違いを指摘してくれる人が必要だ」とジュニオールさんは話す。
 ■日々増える女性力士
 サンパウロで相撲の稽古に励む力士の中には、ジュニオールさんを含め今月大阪で開催される「世界相撲選手権大会」に出場する選手もいる。
 女性力士の中で最も知られているのは、フェルナンダ・ロハスさん(40)だ。ブラジル代表選手となるのは今回で「6、7回目」だという。
 ロハスさんによると、「相撲を五輪競技として認めるかどうかの議論がされていた時に」ブラジルの女性の間で相撲の人気が高まったという。「今ではかなりの数の女性力士がいる。学校でも行われているので、その数は日々増え続けている」とロハスさんは説明する。
 ブラジル国内に相撲を広めるため、日本政府は国際協力機構(JICA)の支援の下、コーチを派遣している。
 ■奇妙なスポーツだと言う人も
 今回初めて世界相撲選手権大会に出場するギルヘルム・バスさん(17)は、将来有望な力士の一人だ。
 「やる気満々だ。メダルを持って帰りたい。ライバルは日本とモンゴルの力士」だと話すバスさん。相撲への情熱は先祖代々のものだという。
 友達にも相撲を勧めてみたが、反応はいまひとつだった。「相撲は多くの先入観の犠牲になっている」「裸で胸と胸を合わせたり、相手と取っ組み合ったりするのは奇妙だと思う人もいる。そんなんじゃないと言って説明しても、なかなか難しくて…」とバスさんは語った。【翻訳編集AFPBBNews】

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