2019-08-18 08:03スポーツ

日本サッカー界、増える若手の海外挑戦=今夏移籍ラッシュ、飛躍の一年に

 今夏の日本サッカー界は海外移籍ラッシュ。日本が誇る新星、久保建英(18)がF東京から名門レアル・マドリード(スペイン)へ飛躍したのを筆頭に、日本代表や東京五輪世代の主力が続々と欧州へ旅立った。その動向に焦点を当てる。
 ◇注目の久保、衝撃のレアル移籍
 東京五輪まで1年。この舞台で主力になる有望な若手が、出場機会の保障されたJリーグに安住することなく、海外へと積極的に動いた。
 バルセロナ(スペイン)下部組織育ちの久保のレアル移籍は、日本はもとより、スペイン国内でも衝撃を持って受け止められた。今季はBチーム(3部リーグ)所属ながら、シーズン前はトップチームに同行。ジダン監督は高評価しながらも、「彼は将来有望。ゆっくり進むことが大事」と慎重な構えだ。
 リーグ開幕が間近となり、1部の他クラブへの期限付き移籍の可能性も浮上。地元メディアからは、久保の素質の高さが認められた証拠で、1部で経験を積むべきとの声も上がる。どんな選択となっても、一挙手一投足に目を離せない。
 久保に続くように、安部裕葵(20)は鹿島からバルセロナへ。名門のBチームから飛躍を狙う。オランダへ渡ったトウェンテの中村敬斗、AZアルクマールの菅原由勢は、ともに19歳。中村は開幕から2戦連続でゴールと早くも活躍。マリティモ(ポルトガル)の俊足の前田大然(21)も、開幕戦で起用された。南米選手権でA代表デビューした三好康児(22)も欧州挑戦に名乗りを上げた。
 「青田買い」を含めた20歳前後での海外挑戦が近年急増している。日本選手の安い移籍金も背景にあるが、代理人の一人は「日本の若手が認められている証拠。この流れはチャンスでしかない」と見る。若くして世界へ飛び出し、さらなるステップアップを図る移籍の構図は、世界基準に近づきつつある。
 ◇「2部でもスペイン」続々=柴崎、岡崎、香川
 柴崎岳のデポルティボ・ラコルニャ移籍に続き、岡崎慎司はマラガ、香川真司はサラゴサへ。スペイン2部リーグを新天地に目指した3人の共通点は、1部にこだわらずスペインでのプレーを望んだことだ。
 柴崎は1部ヘタフェで活躍できず、2部での出直しを決断。岡崎と香川は、それぞれイングランド、ドイツの前所属クラブで構想外となり、「1部か2部かは関係ない」(岡崎)として憧れのスペイン移籍に踏み切った。
 2部とはいえ、三つの昇格枠を争う上位チームには、1部の中堅以下と比べても遜色ない実力がある。全42節のリーグ戦、昇格プレーオフへと続く過酷な日程、タフな肉弾戦を強いられるピッチの戦いと、1部より厳しい要素も少なくない。
 そういった困難を乗り越え、昇格を成し遂げる喜びを味わえることこそが最大の魅力。30歳にして海外では初めて臨む2部の舞台に、香川は「最高の挑戦。全てを楽しんで、必ず昇格させたい」と目を輝かせる。
 ◇順調なステップアップ=代表主力の冨安と中島
 森保ジャパンの中心選手が欧州で順調なステップアップを遂げた。
 東京五輪世代でもある冨安健洋は、シントトロイデン(ベルギー)から古豪ボローニャ(イタリア)へ。187センチの20歳は日本人センターバックとして、初のイタリア1部挑戦。堅守を伝統とし、「カテナチオ(かんぬきの意味)」が代名詞のイタリアで、守備に磨きがかかれば、頼もしい存在になる。高校3年でトップチームに昇格した福岡で2年、シントトロイデンで1年半。力強い成長曲線を描いている。
 中島翔哉は異例のカタール移籍を挟んで、半年でポルトガルに復帰。欧州制覇2度のポルトの一員となり、背番号10を託された。
 リーグ開幕戦で出場機会がなかったが、13日の欧州CL予選でフル出場デビュー。定位置確保へ、アピールする立場。名門で輝く日が待ち遠しい。 
[時事通信社]

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