袴田巌さん、ボクシング観戦=姉ひで子さん「青春そのもの」
1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件で再審無罪が確定した元プロボクサーの袴田巌さん(88)が29日、プロボクシングの興行が行われた東京・後楽園ホールを訪れた。連れ添った姉ひで子さん(91)がリング上で「58年もかかって、やっと勝ちましたの」とファンに報告した。
長年支援してきた日本プロボクシング協会の招待で実現した。巌さんは記者会見での受け答えが難しい状況だったが、ひで子さんは「(ボクシングは)青春そのもの。一番いい時にやっていたから」と表現し、来場できたことを喜んだ。
当初はリングに立つ予定だった巌さんは、直前になって嫌がったという。ひで子さんは「これも拘禁症だと思う。後遺症は恐ろしい。でもそのままの巌を受け入れたい」と話した。
世界バンタム級王者の中谷潤人選手(M・T)も会場に駆け付け、「これからも体に気を付けていただき、健康で過ごしてほしい」と願った。
[時事通信社]
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