「偽広告で被害」メタ社を提訴=30人、4億円超賠償請求―全国5地裁
著名人の顔写真や名前を無断で使ったSNS上の偽の広告を放置したとして、全国の投資詐欺被害者30人が29日、SNS運営会社「メタ」(旧フェイスブック)の日米両法人を相手取り、計約4億3500万円の損害賠償を求める訴訟を全国5地裁に起こした。
訴状によると、原告はメタ社が運営するフェイスブックやインスタグラムに掲載された偽の広告から誘導され、投資の勧誘を受けて詐欺被害に遭った。原告の中には1億円を超える金額を送金した人もいるという。
フェイスブックなどには2023年初めごろから、実業家の前沢友作氏や堀江貴文氏をかたる広告が掲載され、前沢氏らは遅くとも同年半ばごろから削除や不掲載を要望。原告は「メタ社には虚偽広告を放置した責任がある」と主張している。
大阪地裁への提訴後に記者会見した原告側の国府泰道弁護団長は「メタ社は問題広告を排除することは困難だと弁解するが、偽広告を放置することは違法だと明らかにしたい」と述べた。
同種訴訟では4月、神戸市などに住む男女4人がメタ社の日米両法人に損害賠償を求めて神戸地裁に提訴しており係争中。弁護団は被害相談窓口を設置し、他の地裁でも訴訟を起こすことを検討している。
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