選択的別姓、総裁選の論点に=自民「伝統的家族観」根強く
自民党総裁選(9月12日告示、27日投開票)では夫婦が同姓か別姓かを選べるようにする「選択的夫婦別姓」制度導入の是非が論点の一つとなる。世論の多くや経団連が早期導入を求めているのに対し、党内では「伝統的な家族観」を重視する保守派を中心に反対論が根強い。各候補の賛否は割れている。
既に立候補を表明した石破茂元幹事長(67)と河野太郎デジタル相(61)は賛成の立場。石破氏は「姓を選べる(ようにす)べきだ」と明言。河野氏も「選択的別姓は認めた方がいい」と語った。6日に出馬表明する小泉進次郎元環境相(43)も前向きだ。2019年にフリーアナウンサー滝川クリステルさんとの結婚後、「選択肢があればいい」と語った。
3氏とも「ポスト岸田」を尋ねる報道各社の世論調査で上位に名を連ねる。調査では選択的別姓への賛成が反対を上回る結果が相次いでおり、こうした国民の声も意識しているとみられる。出馬を模索する野田聖子元総務相(63)も早期導入を訴える。
これに対し、「保守」を信条とする小林鷹之前経済安全保障担当相(49)と高市早苗経済安保担当相(63)は導入に慎重な立場だ。小林氏は出馬会見で、既に住民票などで旧姓併記が認められていることに触れ、「制度改正を周知徹底し、現実的にニーズに応えるべきだ」と指摘した。
小林氏は保守派が多い安倍派の中堅・若手の支援を受ける。同派を率いた安倍晋三元首相は生前、制度導入に否定的な見解を繰り返した。小林、高市両氏ともに保守層を支持基盤としている。
茂木敏充幹事長(68)は昨年7月の会合で「決めるのは若い人だ。そうすると答えはおのずから明らかなのではないか」と明言を避けた。茂木氏を含め今後出馬を表明する候補は制度導入への見解を問われそうだ。
選択的別姓制度を巡っては、経団連が6月に早期導入を提言。自民は7月、休眠中だった作業チームを再始動させた。だが、8月29日の会合でも賛否両論があり、総裁選後に議論を先送りした。新総裁の方針は党内論議に影響を与えそうだ。
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