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浸水域、想定通り=ハザードマップ生きず−専門家「重要性認識を」、岡山・真備

2018-07-12 16:11

大雨で決壊した川の堤防=12日午前、岡山県倉敷市真備町地区(小型無人機で撮影)
復旧工事が進む決壊した小田川の堤防(右)と浸水した地区(左側)=12日午前、岡山県倉敷市真備町地区(小型無人機で撮影)


西日本豪雨で堤防が決壊し、広い範囲が浸水した岡山県倉敷市真備町地区では、高齢者を中心に多くの犠牲者が出た。浸水した地域は、市が作成した洪水・土砂災害ハザードマップの想定とほぼ重なっていた。被害は防げなかったのか。
ハザードマップには、避難場所や想定される浸水範囲のほか、自治体の避難勧告や避難指示に基づき、住民が取るべき行動が示されている。
市内を流れる小田川や支流の堤防が相次いで決壊し、真備町地区は全体の30%近い約1200ヘクタールが浸水した。ハザードマップでは、小田川流域を中心とした地域は2階の軒下(5メートル)以上が浸水すると想定され、最も危険性が高かった。国土地理院によると、今回の浸水範囲はハザードマップとほぼ一致し、最も深かった所は約4.8メートルと推定された。
「まさかこんなことになるとは思わなかった」。真備町岡田の竹内昇さん(70)は振り返る。7日明け方、自宅1階の窓から外を見ると、道路の両側から茶色の水が押し寄せていた。家具などを2階に上げ、避難所の小学校を目指して冠水した道を車で急いだ。
小田川の北側に住む竹内さんは緊急防災無線やテレビで情報を把握していたが、「実際に迫る水を見るまで重い腰が上がらなかった」。ハザードマップの存在は知っていたが詳しく見たことはなく、「わしらも改めないといけない」と話した。
倉敷市は小田川の水位が急激に上昇したため、6日午後10時、真備町地区全域に避難勧告を発令。同11時45分に南側流域に、7日午前1時半には北側に避難指示を出した。支流の高馬川の決壊を把握したのは同1時34分ごろだった。
伊東香織市長は避難指示のタイミングについて「河川事務所や気象庁の情報を踏まえ、発出の基準に沿って出した」と説明し、問題はなかったとの認識を示している。
災害時の避難などに詳しい東京大の片田敏孝特任教授(災害社会工学)は「改めてハザードマップの重要性を認識し、災害時には一人ひとりが当事者意識を持って行動を取る必要がある。高齢者など個人での対応が難しい人は、地域で支える仕組みを議論するべきだ」と指摘した。

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