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環境化学物質で体重増加の恐れ、米研究

2018-02-14 12:37


【マイアミAFP=時事】食品包装やフライパンの焦げ付き防止コーティング、衣類などに使用されている化学物質が代謝を阻害し、体重増加につながる恐れがあるとした米研究チームの論文が13日、発表された。この傾向は特に女性で顕著にみられるという。≪写真は資料写真≫
フッ素化合物の一種「パーフルオロアルキル化合物(PFAS)」として知られるこの化学物質は、がん、内分泌(ホルモン)かく乱、免疫機能障害、高コレステロール、肥満などとの関連が過去に指摘されていた。
論文の主執筆者で、米ハーバード大学公衆衛生大学院栄養学部の孫齊助教は、「PFASが人の体重調節を阻害し、ひいては肥満のまん延につながりかねない新たな経路の存在が、今回の研究で初めて明らかになった」と説明する。
研究チームは今回、PFASが安静代謝率の低下と関連があることを明らかにした。また、PFASの血中濃度が高い人ほど、減量後の代謝がより不活発だった。PFASは体重調節機能を阻害するため「オビソゲン(肥満原物質)」としても知られている。
研究では、2000年代半ばに実施された減量に関する臨床試験の被験者で過体重や肥満がみられる621人のデータを調べ、4種類の心臓に良い食事が減量に及ぼす影響を2年間にわたって調べた。被験者に対しては、PFASの血中濃度の測定も実施した。
今回の減量プログラムの被験者は平均して、最初の6か月で体重が6.4キロ減少したが、その後の1年半で2.7キロリバウンドした。
米オンライン医学誌プロス・メディシンに掲載された論文によると「リバウンドした体重が最も大きかった被験者グループは、PFAS血中濃度が最も高かった。この関連性は女性の間で最も顕著だった」とされ、「平均して、PFAS血中濃度が最も高い(上位3分の1の)女性グループは、PFAS血中濃度が最も低い(下位3分の1の)女性グループに比べて、リバウンドした体重が1.7〜2.2キロ多かった」という。
研究ではさらに、被験者のPFAS血中濃度の上昇が「安静代謝率の低下と有意に関連がある」ことも分かった。
■困難なPFASへの暴露回避
PFAS類は、その活用にともない60年ほど前から環境中に存在している。一部の工業地帯、軍事基地、汚水処理施設などの付近では飲料水が汚染されている。
PFASは飲料水中に蓄積され、体内に長い間とどまる可能性もあるため、暴露の回避は困難だ。
論文の共同執筆者で、同じくハーバード大公衆衛生大学院のフィリップ・グランジャン非常勤教授(環境衛生学)は「PFASは通常、がんなどの健康問題の観点で考えられるが、世界で数百万人が直面している重大な健康問題である肥満にも同様に関与していると思われる」と話す。
「PFASへの暴露を回避または軽減することは、特に女性において、減量成功後に安定した体重を維持する助けになる可能性があることを、今回の結果は示唆している」【翻訳編集AFPBBNews】

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