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辺野古移設は堅持=沖縄の民意に低姿勢アピール―安倍首相

2019-03-01 20:12

安倍晋三首相は1日、沖縄県の玉城デニー知事と約3カ月ぶりに会談し、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題について話し合った。移設反対が多数を占めた先月24日の県民投票の結果を突き付けられた首相は、県民に寄り添う姿勢をアピール。ただ、首相に辺野古移設を見直す考えはなく、県民からは批判の声が上がっている。
「直接示された民意は何より重い。真正面から受け止め、工事を直ちに止めてほしい」。玉城氏は首相官邸で向き合った首相に辺野古移設断念を要求。首相は「真摯(しんし)に受け止める」と繰り返しながら、「もはや先送りできない」とも訴え、移設推進の立場を変えなかった。
会談は約20分間で、陪席は事務方数人のみ。首相は膝詰めで玉城氏に耳を傾ける姿勢を示した。政府高官は「1対1の形式が良い」と語り、真摯さを印象付けるにはこの形が最善との計算をうかがわせた。
米軍基地の整理・縮小に関する1996年の沖縄県民投票の2日後、当時の橋本龍太郎首相は大田昌秀知事と2人だけで約40分間話し合った。安倍首相は沖縄に対し冷淡と批判されており、会談に臨むに当たり、橋本氏の前例も考慮したとみられる。
もっとも、首相に方針を再考する考えはない。玉城氏は移設先見直しに向け、96年に普天間返還を決めた日米特別行動委員会(SACO)を復活させ、県代表を加えた「SACO WITH OKINAWA」を設置するよう要請。しかし、首相は明確には答えなかった。
県民投票を求める署名運動を率いた同県出身の大学院生、元山仁士郎さんは1日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見し「政府が民意を踏みつぶすことがあってはならない」と政府を批判。「日本に民主主義があることを信じている」と語った。
[時事通信社]

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