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英首相、ようやく歩み寄り=野党と協力、与党から反発―EU離脱

2019-04-03 14:12

【ロンドン時事】メイ英首相は欧州連合(EU)離脱の行き詰まり打開に向け、最大野党・労働党のコービン党首との対話に乗り出した。離脱合意案が3度否決された末、ようやく最大野党に歩み寄る考えに至った首相。ただ、打開への明るい展望は、首相の厳しい表情からはうかがえない。うまく事が運ぶかは引き続き不透明だ。
「われわれは国民投票で決まったEU離脱を実現するため、妥協点を見いださなければならない」。首相は約7時間に及んだ2日のマラソン閣議後、これまでの強気から柔軟な姿勢に一転した。対するコービン氏は「まだ妥協の余地を首相は十分に示していない」とけん制したものの、これに応じる考えを示した。
首相がコービン氏に対話を求めたのはこれが2度目だ。前回は今年1月に離脱案が最初に否決された直後。離脱案の修正に向けた協議を訴えたものの、コービン氏は経済や雇用に打撃を与える「合意なき離脱」の排除を協議入りの条件に提示。首相はこれを即座に拒否し、あっさり決裂した。
2人は顔を合わせるたびに半ば感情的に互いをののしり合ってきた犬猿の仲だ。3月27日の党首討論では、コービン氏が「率直に言って首相には国を統治できない」と非難。首相は「わが国最大の脅威は労働党党首だ」とやり返したばかりだ。
与党・保守党内にも波紋が広がる。3度目の離脱案採決で賛成票を投じた強硬離脱派のジョンソン前外相は「ひどく失望した」と述べ、再び反旗を翻す構えを漂わせた。
このままでは野党票を取り込んでも、多くの与党票を失う恐れがある。相変わらず先の見えない英国に、トゥスクEU大統領は「この期に及んでまだ結末がどうなるか誰にも分からない」と嘆いてみせた。
[時事通信社]

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