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メイ英首相、大幅譲歩のシグナル=EU離脱

2019-04-03 08:57

【ロンドン時事】メイ英首相が欧州連合(EU)離脱の迷走に終止符を打つため、対立関係にある最大野党・労働党に協力を求める賭けに出た。同党はEUとの経済関係を重視した離脱方針を唱えており、首相は従来姿勢を覆してこれを受け入れる大幅譲歩のシグナルを発したと言える。
首相はこれまで、離脱に伴ってEU経済圏の根幹を成す制度である「関税同盟」と「単一市場」から脱退すると明言してきた。部分残留すればEUのルールに束縛され、「独立国家としてEUの指図を受けずに物事を決めていく」(与党議員)という目標の達成が困難になるからだ。
これに対し労働党のコービン党首は「雇用を守る」ことを最優先。英EU間で関税同盟を維持すべきだと主張し、政府の離脱案に反対してきた。
首相が労働党の協力を得るには、関税同盟の受け入れがスタートラインになるとみられている。しかし、首相率いる与党・保守党には、関税同盟への残留を「離脱ではない」として断固拒否する強硬派が大勢いる。首相が最後にどちらに肩入れするか、見通せない部分がある。
与野党対話が不調に終わった場合、首相が野党に責任を転嫁する可能性も排除できない。労働党の有力議員は「首相は自らの失敗を野党のせいにしてはならない」と警戒を強めている。
[時事通信社]

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