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野党、総決算外交の停滞追及=「日ロは朝貢」―衆院予算委

2019-02-20 18:48

外交・防衛をメインテーマとする20日の衆院予算委員会の集中審議で、野党は安倍晋三首相の掲げる「戦後外交の総決算」の停滞ぶりに照準を合わせた。ロシアとの北方領土交渉や北朝鮮による日本人拉致問題などを取り上げ、首相の外交手腕を厳しく追及した。
立憲民主党会派の江田憲司氏は、首相が行った過去25回の日ロ首脳会談のうち、首相の訪ロ回数が圧倒的に多いと指摘し、「朝貢外交だ」と非難した。自身が秘書官を務めた橋本龍太郎元首相の日ロ交渉と比較しながら、「首脳外交は相互訪問が原則だが、首相はお百度を踏むようだ。交渉のテーブルに着く前に負けだ」と断じた。
これに対し、首相は「官僚的な考え方を採っていたのでは結果を出せない」と反論。「非難を浴びてでも解決しなければならない」と強調した。だが、江田氏はラブロフ外相らが強硬発言を繰り返していることに触れながら、「結果が出ればいいが、状況は悪化している」「首相には席を立つ勇気が求められている」と畳み掛けた。
国民民主党の前原誠司元外相も、首相が「固有の領土」との表現を避けていることを問題視し、「歴史的立場を180度変えれば他の国から笑われる」とこき下ろした。
与党議員からは、首相が一貫して政権の最重要課題に掲げる拉致問題について質問が出た。首相は19日の政府・与党連絡会議での発言と同じく「ご家族の積年の思いを胸に、何としても安倍内閣で解決する。果断に行動していく」と繰り返し、月末に米朝首脳会談に臨むトランプ米大統領にメッセージを託す以外の手だてを示せなかった。
首相は拉致問題を解決する上で「日米韓の連携が重要」と認めた。しかし、日韓間では火種が増えるばかりで、「連携」の掛け声も空虚に響く。河野太郎外相は「相手をののしるのではなく、冷静に対応していきたい」と述べる一方、出口の見えない元徴用工訴訟をめぐり対抗策にも言及せざるを得なかった。
[時事通信社]

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