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ブームに沸いた山あい集落=改元前に、イベントも―岐阜・平成地区

2019-01-03 13:52

1989年、新たに発表された元号と同じ漢字の名称だったため、空前の「平成フィーバー」を迎えた地区がある。岐阜県の旧武儀町(現・関市)平成(へなり)地区だ。取材が殺到し、観光客も急増。当時、武儀町役場で観光係長を務めた国光勝さん(63)は「貴重な経験をさせてもらった」と振り返る。
平成地区は関市東部にある山あいの集落。今では「平成(へいせい)」と名付けられた道の駅が旅行者らの憩いの場となっている。
国光さんによると、平成地区は「数軒の民家が集まる普通の集落」だが、観光客が大挙して押し寄せ、かつてない活況となった。「せめて土産物を」と、急場しのぎで地元の菓子や木工品に「平成」の焼き印を付けると、飛ぶように売れた。
町のPRソング「平成武儀町音頭」も制作。国光さんは販売促進のため、全国各地の百貨店に足を運んだ。音頭には振り付けもあって、地元婦人会の人たちと一緒に踊ったこともあるという。
国光さんをはじめとする有志らは、平成最後を盛り上げようと「ありがとう!平成時代」と銘打った数々のイベントを企画。県内外から大勢の人が訪れ、2018年5月には道の駅で特産品のシイタケを使ったスペイン料理のアヒージョを振る舞った。イベントの企画・運営に携わる西部英利さん(38)は「平成が終わった後も、地域の営みは続く。平成に感謝しつつ次の世代にバトンをつなげたい」と語る。
道の駅は週末になると大勢の家族連れでにぎわう。会社員の入谷壮一さん(34)は「この30年間で結婚、出産を経験し、幸せだった。(新元号も)子どもたちのためにも良い時代になってもらわないと困る」と話した。
[時事通信社]

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