特集


レーダー照射

日韓関係、悪化に拍車=意図見極め、冷静対処も―レーダー照射

2018-12-21 20:48

韓国海軍の駆逐艦が射撃する際に使う火器管制レーダーを海上自衛隊の哨戒機に向けて照射したことが明らかになった。日本政府は今後、相手の意図や今後の出方を慎重に見極める方針だが、日韓関係の悪化に拍車がかかるのは必至だ。
レーダー照射は、ミサイルなどで攻撃する標的に電波を使って照準を合わせる行為。攻撃の一歩手前の動きと言える。岩屋毅防衛相は21日、記者団に「危険な行為」と憤り、韓国側に抗議したと説明した。
2013年に中国海軍のフリゲート艦が海自護衛艦に射撃用レーダーを照射した事案が発生した際も、日本政府は中国側に厳重抗議した。
韓国軍と自衛隊は、今年10月に韓国で開かれた国際観艦式をめぐって、ぎくしゃくした。韓国側が自衛隊艦艇に旭日旗を掲揚しないよう求めたことに反発した日本側は観艦式参加を見送った。韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた徴用工判決や、日韓両政府の合意に基づき設立された慰安婦財団の解散もあり、日韓の対立は深まっている。
レーダー照射について、外務省幹部は「今の日韓関係を考えると、かなりインパクトの大きな話だ」と指摘。一方で「海の上の話は一つ一つ事実関係を確認しなければいけない。冷静なコミュニケーションが必要だ」と語った。
外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は23日からソウルを訪れる予定で、韓国側と今回の問題をめぐり協議する見通しだ。日本は北朝鮮非核化や拉致問題解決に向けて日米韓3カ国の連携を確認したい考えだが、関係改善の糸口は見えない。
河野太郎外相は21日、レーダー照射事案の公表に先立つ記者会見で、金杉氏訪韓に関し「非常に難しい問題もあるが、現在の日韓関係についてしっかりと意見交換してほしい」と語った。
[時事通信社]

その他 特集記事