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米大統領、特別検察官包囲へ攻勢=ロシア疑惑、民主は反発―「捜査守れ」と抗議デモ

2018-11-09 14:23

【ワシントン時事】トランプ米大統領が、ロシア疑惑捜査を指揮するモラー特別検察官への圧力を一段と強めている。更迭したセッションズ司法長官の後任に指名したウィテカー司法長官代行はモラー氏の捜査に関与する方針を排除せず、米紙によるとトランプ氏の法廷証言を実現する手続きを認めない考えを関係者に伝えた。民主党は反発し、各地では抗議デモが相次いでいる。
ワシントン・ポスト紙(電子版)によると、トランプ氏はこれまで、ウィテカー氏について「彼は忠実だ。決して捜査から身を引かないだろう」と述べていた。セッションズ氏は大統領選挙戦中に駐米ロシア大使と面会していたため、疑惑捜査から外れ、トランプ氏の不興を買っていた。
モラー氏へのトランプ氏の包囲網は急速に狭まっている。7日に更迭されたセッションズ氏は「週末まで待ってほしい」とケリー大統領首席補佐官に求めたが認められず、即日辞任した。バニティ・フェア誌によると、トランプ氏は長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏に捜査が迫っていることを警戒。中間選挙直後の捜査の動きを封じようとした可能性がある。
ウィテカー氏は代行であるため、上院の承認を得ることなく最大210日間、職務を続けられるとされる。ただ、どこまで捜査を監督できるかは明確でなく、民主党内ではモラー氏の解任や捜査への干渉に警戒感が強まっている。
中間選挙の下院選で民主党が多数派を奪還したのを受け、年明けに下院情報特別委員長に就く見通しのアダム・シフ議員は声明で「モラー氏の捜査は差し迫った危機にある」と懸念。民主党系の17州の司法長官は8日、過去にモラー氏の捜査を「行き過ぎだ」と述べたウィテカー氏が捜査に関与するのは不適格だとし、監督から手を引くよう書簡で求めた。
また、全米の街頭では抗議デモが相次ぎ、ニューヨークでは数百人の市民が「モラー氏の捜査を守れ」などと気勢を上げた。
[時事通信社]

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