特集


日産、排ガス検査で不正=改ざんと試験条件逸脱―1171台、リコールせず

2018-07-09 20:36

日産自動車は9日、国内工場で新車の出荷前に行っている排ガスの抜き取り検査で不正行為があったと発表した。社内で検査基準を定めていたが、試験条件を逸脱していたり、測定値を改ざんしたりしていた。対象は少なくとも2013年4月から18年6月にかけて検査した小型車「ノート」など計1171台で、検査した完成車の53.5%に当たる。
日産の発表を受け、国土交通省は徹底調査と再発防止策を1カ月をめどに報告するよう同社に指示した。
生産部門トップの山内康裕チーフ・コンペティティブ・オフィサー(CCO)は同日、横浜市の本社で記者会見し、「お客さまをはじめ、関係者の皆さまに深くおわびする」と謝罪した。ただ法令基準を満たしていることを確認したとして、リコール(回収・無償修理)の必要はないとの見解を示した。
17年秋の無資格検査問題の発覚後も、法令順守を徹底できていないことが露呈した形で、西川広人社長の経営責任を問う声が強まりそうだ。
日産によると、不正が行われていたのは、国内全6工場のうち、日産自動車九州(福岡県苅田町)を除く5工場。生産台数の1%を抜き取って排ガスの測定値が基準を満たしているか検査する際、値を書き換えたり、温度や湿度が試験条件を満たしていないのに有効なデータとして扱ったりしていた。
排ガスと燃費の平均値を再検証した結果、調査を続けているスポーツ車「GT―R」を除き、基準を満たすことを確認したという。法律事務所に依頼して原因を1カ月程度かけて究明し、再発防止策を講じる。記者会見にはカルロス・ゴーン会長、西川社長とも出席しなかった。
日産によると、計10人の担当検査員が関わっていた。ほかの社員が問題を認識していた事実は把握できていないという。不正の背景について、山内氏は「(法令基準より)社内基準値が厳しいためではないか」との見方を示した。
[時事通信社]

その他 特集記事