特集


核兵器「早く禁止を」=被爆者ら、平和訴え―広島・原爆忌

2018-08-06 09:04

原爆投下から73年を迎えた6日、広島市中区の平和記念公園には未明から被爆者や遺族らが訪れ、原爆死没者慰霊碑前で犠牲者に祈りをささげた。「核兵器は存在すべきではない。早く禁止を」。被爆者の高齢化が進む中、多くの人が記憶の継承と平和の実現を訴えた。
同市西区の鈴藤実さん(87)は、原爆で祖父母と両親、2人の姉を亡くした。爆心地から離れた工場にいたため、一人だけ生き残った。「あの悲惨さを知っていたら、核兵器が存在すべきでないことははっきり分かる。早く禁止してほしい」と語気を強めた。
姉を亡くした中区の山本賀代子さん(77)は「すごく苦しい思いをした方がたくさんおられたと思う。核兵器や戦争はあってはいけない、絶対に」と絞り出すように語った。
佐伯区の木元晃さん(78)は5歳の時、爆心地から1.5キロの自宅で被爆。「原爆は二度といけん。戦争はあったらいけん」と訴え、「生の声を伝えるため、今年から語り部として活動したい」と話した。
中区の吉沖紀代美さん(53)は、被爆した祖母や父から体験を聞いて育った。「年をとって亡くなる方も多く、被爆二世としての使命を感じる。二度と原爆の犠牲者が現れないように。亡くなられた方が安らかに眠れる世の中にしたい」と決意を込めた。
6日は大きな被害をもたらした西日本豪雨から1カ月になる。中学1年の娘と一緒に訪れた安佐北区の熊谷謙次郎さん(54)は「土砂災害もあり、一人ひとりの命の大切さを強く感じた。戦争の起こらない平和な世界になってほしい」と願った。父親を原爆で亡くした安芸区の吉川博司さん(76)は「広島は水害もあったが、元気でやっていると父に報告してきた。広島は頑張らないと」と自らに言い聞かせるように語った。
[時事通信社]

その他 特集記事