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手震え、靴履かず逃げる=車内パニック、衝撃語る―切り付け事件の新幹線乗客

2018-06-10 08:14

「みんな手が震えていた」「靴を履かないまま逃げた人もいた」。事件のあった新幹線に乗り合わせた乗客は口々に、パニック状態になった車内の様子を振り返った。多くは表情が硬いままで、事件の衝撃と疲労がにじんでいた。
切り付け事件が発生した東海道新幹線の乗客は後続車両に乗り換えた後、約3時間遅れの10日午前3時すぎにJR新大阪駅に到着した。
16号車にいた大阪市東淀川区のカメラマン鳴岡雅人さん(32)は、首元を手で押さえ血を流した女性が「助けて!」と叫びながら車両に飛び込んでくるのを見た。直後に10人ぐらいがなだれ込んできた。「緊張で、カメラを取り出せる状態ではなかった」と振り返った。
事件が起きた12号車にいて悲鳴を耳にした60代の主婦は「もう少し後ろの席だったら私も被害に遭っていたのでは。すごいショックだ」と声を震わせる。JR小田原駅でいったん停車した際、席に戻ると辺りは「血の海だった」という。
15号車の男性会社員(33)は「『ドアを封鎖しろ』と怒鳴り声が聞こえるほどパニック状態だった」と語る。「新幹線がトラウマになる」とこぼす男子高校生(15)のTシャツには、血痕が付いていた。
兵庫県尼崎市の男性会社員(40)は容疑者の男の姿を見た。「黒系の服で眼鏡の男。30センチほどのかなり大きくて長い刃物を持っていた」と疲労困憊(こんぱい)の様子で話した。3号車の男子高校生(16)は「対応できる人は来てください」との業務用アナウンスを聞いた後、引きつった表情の女性らが飛び込んでくるのを目撃した。状況が分からず、ツイッターで情報収集したという。
[時事通信社]

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