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米中貿易摩擦

貿易「ルールに基づき推進」=G7首脳宣言盛り込みへ―北朝鮮非核化へ連携一致

2018-06-09 23:39

【シャルルボワ(カナダ東部)時事】先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)は9日午後(日本時間10日午前)、2日間の討議を終えて閉幕する。焦点の貿易問題については「ルールに基づく貿易体制の推進」との表現を首脳宣言に盛り込むことで合意する見通しだ。これに先立つ8日の初日討議では、米国による鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置をめぐり、米国と欧州各国などが激しく対立。一方、北朝鮮問題では完全非核化の実現へ連携することで一致した。
首脳宣言について、G7各国は断続的に協議。各国首脳は急きょ9日午前に集まり、約40分間協議した。西村康稔官房副長官は記者団に「まとまる方向で作業が続いている」と語った。
8日の初日は貿易問題で、「米国第一」を掲げるトランプ米大統領の保護主義的な政策に批判が相次いだ。トランプ氏は欧州各国なども関税や補助金を採用しているとして反論。9日には「貿易が最も重要な議題となった」と述べた上で、「各国に対して市場開放と不公正な貿易慣行の是正を求めた」と語った。
安倍晋三首相は討議で「基本的価値を共有するG7が貿易制限措置の応酬に明け暮れることは、どの国の利益にもならない」と主張。自由貿易の重要性を指摘したが、米国批判は控えた。
対北朝鮮政策で安倍氏は、核とあらゆる射程の弾道ミサイルについて「完全、検証可能かつ不可逆的(CVID)」な破棄の必要性を強調し、「制裁解除、圧力緩和のタイミングを見誤ってはならない」と指摘した。拉致問題の早期解決へ協力も要請。安倍氏のこうした主張に、各首脳は賛意を示した。G7首脳は、12日の米朝首脳会談を成功に向けて後押しすることで一致した。
トランプ氏が求めるロシアのサミット復帰についても協議したが、結論は出なかった。安倍氏は「ロシアの建設的役割は重要だ」と述べるにとどめた。
サミットは9日、2日目の討議に入った。トランプ氏は、閉幕を待たずに、シンガポールでの米朝首脳会談に向けて会場を出た。
[時事通信社]

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