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東芝半導体、審査長引く=売却へ米中摩擦も影響

2018-04-15 16:14

経営再建中の東芝が進める半導体子会社「東芝メモリ」の売却完了が見通せない。東芝は「早期の譲渡完了を目指す」と説明するが、各国の独禁法の審査で、唯一残る中国当局の承認が得られていない。売却先の企業連合の中核が米国勢であることから、制裁合戦が続く米国と中国の「貿易戦争」が影響しているとの見方が浮上している。
東芝は2017年9月、米投資ファンドのベインキャピタルが主導する企業連合に2兆円で東芝メモリを売却する契約を結んだ。売却に反対する米半導体大手ウエスタンデジタル(WD)と法廷闘争を繰り広げたが和解。中国当局の独禁法審査だけが残っているが、当初の想定以上に長引いており、目標だった3月末までの売却を断念した。
取引銀行からは「米中の貿易問題が影響して遅れている。中国当局の判断はすぐには出ないのではないか」(関係者)と審査の長期化を懸念する声が出ている。米メディアによると、東芝メモリだけでなく、米半導体大手クアルコムがオランダのNXPセミコンダクターズを買収する計画も中国当局の審査が長引いているという。
東芝の車谷暢昭会長は「認可が出ないことがはっきりするといった、大きな状況変化がない限りは待つ」と語る。ただ、中国当局の審査は理由の説明もないまま長引いている。契約では、4月13日までに独禁法の承認が下りない場合、売却完了を6月以降に先送りする条項がある。条項の変更は可能で、売却が承認されれば、6月前でも手続きに入れるが、中国を前に打開策を見いだせていない状況だ。
[時事通信社]

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