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「戦闘拡大」と表記=陸自宿営のサマワで―イラク日報を公表・防衛省

2018-04-16 23:07

防衛省が存在しないとしていた陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報が見つかった問題で、同省は16日、これまでに発見された計435日分の日報を公表した。日報では、自衛隊が宿営地を置いたイラク南部サマワの治安情勢に関して「戦闘が拡大」と表現されるなど、「戦闘」や「交戦」という言葉が複数記されていた。周辺での銃撃戦の発生も報告されていた。
公表されたのは、2004〜06年の派遣期間中に作成された1万4929ページ。イラク全域や陸自の活動地域だったムサンナ州の治安状況が報告、分析されている。
06年1月22日付の日報では、サマワの治安情勢として、「英軍車両がパトロールを始めたことに反感を持った民兵が射撃し、戦闘が拡大」と記載。さらに事態が拡大する可能性も「否定できない」と書かれていた。
陸自の活動期間中、サマワの宿営地内外には十数回に上る砲撃があり、04年10月〜05年7月には宿営地内で少なくとも4回、ロケット弾が確認された。発見翌日の05年7月5日の日報では、ロケット弾着弾について「連続発生の可能性は否定できず」と分析。着弾を受けた宿営地の一斉捜索や、隊員の精神的ケアに関する記載もあった。
同年6月23日には、陸自の車列で路上爆弾が爆発し、車両1台が破損。同日付の日報には、「(破損した車両が)見えないほどの土煙」「活動開始の時間を狙われている可能性」などの記載とともに、現場や被害車両の写真が添付されていた。
このほか、サマワやその周辺で、自衛隊以外を標的とした迫撃砲・ロケット砲などによる攻撃や、銃撃戦の発生などがたびたび報告されており、緊迫した現地情勢がうかがわれる。看板に描かれた日の丸が黒スプレーで消された事案の報告もあった。
防衛省は日報公表に当たり、他国から情報提供を受けた内容や個人名などは黒塗りとした。
同省は陸自の活動について、「迫撃砲弾やロケット弾と思われる着弾痕などが十数回発見されたが、人的被害は発生せず、無事に任務を終了した」と総括していた。
[時事通信社]

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