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「情勢評価」で治安分析=武装勢力動向も、戦闘表記焦点―イラク派遣日報、週内公表

2018-04-15 14:36

「不存在」とされた陸上自衛隊イラク派遣の日報が見つかった問題で、日報には「情勢評価」などの形でイラク全土と陸自活動地域の治安状況が分析・記述されていることが15日、分かった。イスラム教武装勢力の動向も記載されているとみられる。防衛省は、2004〜06年の派遣期間中に作成された1万4000ページ以上の日報を週内にも公表する。
日報には「戦闘」の表記が複数あるとされ、イラク南部サマワなど自衛隊活動地域に関する記述に「戦闘」の文言が含まれているかが焦点となる。当時、戦闘が激しかった首都バグダッドの多国籍軍司令部や南部バスラの飛行場にも、連絡調整を行う自衛隊員が派遣されていた。
関係筋によると、日報には「情勢評価」「事案の発生状況」などとして、イラク全土や、同国南東部の治安機関、多国籍軍、インフラなどに対する攻撃状況を記載。陸自が活動していたサマワを州都とするムサンナ州についても、全般的な状況や治安に影響する複数の要因を分析・評価しているという。当時、政府はサマワについて、「比較的安定している」としていた。
活動期間中、サマワでは陸自宿営地内外に十数回に上る砲撃があったほか、陸自の車列で路上爆弾が爆発する事件も起きた。日報にはサマワの治安に影響を与えていたイスラム教シーア派指導者サドル師を支持する民兵の動向を警戒する記述もあるとされる。
イラク派遣をめぐっては、活動地域が他国の武力行使と一体化する戦闘地域に当たり、憲法違反ではないかと国会で論争になった。当時、日本政府は「活動地域は非戦闘地域」と答弁していた。
[時事通信社]

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