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決算後も課題山積=メモリー売却が最重要―東芝

2017-04-11 19:11

東芝が2度延期した2016年4〜12月期決算の発表を終えた。ただ、17年3月末に負債が資産を上回る債務超過に陥ったことは確実。財務を改善するため、主力の記憶用半導体フラッシュメモリー事業を売却するほか、海外原発など不採算事業の切り離しを進める必要もある。決算は監査意見の「不表明」という見切り発車でしのいだが、課題は山積している。
最大の課題はメモリー事業の売却だ。3月末に締め切った一次入札には海外勢10社程度が参加した。提携する米ウエスタンデジタルや、韓国のSKハイニックス、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業のほか、米グーグルや米アマゾン、米ブロードコムなどのIT企業が投資ファンドと組んだ。
政府内には技術流出を警戒し、経済界と政府系ファンドの産業革新機構が連携する「日本連合」による出資を目指す動きもあるが、その成否は不透明だ。政府関係者が外為法による外資規制に言及するなど半導体をめぐる思惑が交錯しており、目標とする6月の定時株主総会前の売却先決定は難しい状況になっている。
3月末に米原発子会社ウェスチングハウスが米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したが、東芝から事業を引き継ぐ有力なスポンサーは見当たらない。原発工事の発注元である電力会社との費用負担交渉も難航が予想され、再生手続きの先行きは見えない。
トルコの家電大手ベステルは10日、東芝の国内テレビ事業の取得に向けた交渉を開始したと発表した。交渉は初期段階とみられ、合意までには時間がかかる。4〜12月期決算後、次の関門は通期決算を5月に発表できるかどうかになりそうだ。
[時事通信社]

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