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避難解除の町、希望持てる=家族連れ4月から定住―福島第1原発で働く南さん

2018-03-08 14:18

 福島県富岡町は昨年4月、東京電力福島第1原発事故で全域に及んだ避難指示が大部分で解除された。それから1年後の今年4月、第1原発の廃炉現場で働く南竜一さん(41)が、妻と3人の子供と共に同町で定住を始める。復興は始まったばかりだが、南さんは「人情味のある町で、希望を持てる」とあくまで前向きだ。
 2011年3月11日、福島県出身で、当時楢葉町に住んでいた南さんは勤務先の事務所で大地震に遭遇。強い揺れで天井が剥がれたり、水道管が破裂したりした。「家族と電話がつながらないまま職場で朝を迎えた」と不安な一夜を振り返る。第1原発は、地震や津波の被害で原子炉の状態が悪化しつつあり、1号機が12日に水素爆発を起こしたが、「その時は何が起きているのか分からなかった」と言う。
 原発事故後は、郡山市やいわき市で避難生活を送った。「いわき市からの通勤はきつくなったが、楢葉町は原発関連の従業員寮が増え、不動産価格が高い」と考えていた。そんな中、富岡町で手頃な中古住宅が見つかった。今年4月には町内で小中学校と幼稚園が再開し、県立救急病院の診療も始まるため、居住環境が改善すると判断した。「誰かが先陣を切って住まないと住民は戻らない」との思いも、定住を後押しした。
 富岡町によると、避難解除区域で生活する住民は458人(3月1日現在)で、同区域の住民登録者数の4.9%にとどまる。町内にスーパーとドラッグストアはあるが、商店はまだ少ない。「髪を切る場所がないので、楢葉町やいわき市まで行かなければならない」と南さん。子供の数が少なく、現在スポーツ少年団に入っている自分の子供が、活動を続けられるか分からないのも悩みの種だ。
 震災前、スーパーや家電量販店があった富岡町は、第1原発が立地する双葉町と大熊町を含む双葉郡の中でも、商業活動の中心地だった。「壊れた施設を直せば町の復活は早いはず。住民が便利に生活できるようになってほしい」。南さんは力を込めて語る。 
[時事通信社]

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