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「復興五輪」浸透せず=被災42市町村長アンケート―東日本大震災7年

2018-03-08 07:03

 2020年東京五輪・パラリンピックは、東日本大震災からの「復興五輪」を掲げる。津波や東京電力福島第1原発事故で被災した岩手、宮城、福島3県の計42市町村長を対象に時事通信社が行ったアンケート調査では、復興五輪の理念が「浸透している」と考える首長は約26%にとどまり、被災地との連携不足を指摘する意見が多数に上った。一方で、復興の発信など五輪への期待は高く、支援の充実を求める声が相次いだ。
 昨年12月〜今年2月にアンケートを行い、42人全員から回答を得た。被災地で理念が浸透しているか尋ねた結果、「思う」「やや思う」と回答したのは11人。宮城県でサッカー、福島県で野球・ソフトボール競技の一部開催が決まっていることや、震災時に支援を行った国・地域との交流を促進する「復興『ありがとう』ホストタウン」制度の創設が評価された。
 「あまり思わない」は12人、「何とも言えない」は最多の19人で、「復興五輪と被災地との関係が明確でない」(門馬和夫・福島県南相馬市長)など関連性の低さを指摘する意見が多かった。「やや思う」と答えた宮城県気仙沼市の菅原茂市長も「具体的な効果や被災地への関わりが見えていない」と記した。
 一方、五輪に期待することが「ある」と答えたのは29人(69%)だった。復興状況の発信や防災意識の向上、支援への感謝を伝える機会になると見込まれた。「ない」の回答は0人だった。
 被災地との連携が十分かという質問への肯定的な回答は約26%と少なく、国や組織委員会、東京都への要望では、連携や支援の充実を求める意見が続いた。平野公三・岩手県大槌町長は「五輪の影響で復興事業に関わる資材や人手の不足、財政的なしわ寄せが生じないようにしてほしい」と求めている。
 宮城県石巻市は地元主導の機運醸成に取り組む。1964年の東京大会で使われた聖火台が貸し出されている同市では4日、小学生らが聖火台を磨くイベントがあった。参加した6年生の長谷川樹さん(12)は「大きさに圧倒された」と笑顔。主催したNPO法人石巻市体育協会の伊藤和男会長(71)は「地方から盛り上げていってもいい」と話し、「スポーツでしか味わえない感動で被災者が元気になれば、復興五輪と言えるのでは」と力を込めた。 
[時事通信社]

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